こだわり ❶ ・・・・ もち糊による糸目友禅

表現の柔らかさ、優しさが
友禅ならではの良さと信じて

効率や採算が優先される現代において、なぜ扱いにくい昔ながらのもち糊にこだわるのか。それは染め上がりの趣きや美しさが歴然とちがうからなのです。円錐形の筒に糊を入れ、模様の輪郭の上に米から作ったもち糊を置き、染料が染み込まないよう防染します。糸目糊の線をきれいに出すには熟練の技が不可欠です。職人の誇りとたゆまぬ努力により生み出される伝統美を支えていくことが、私どもの使命と、きものづくりに励んでまいります。

こだわり ❷ ・・・・ 図案の探求

江戸期の図案を
いまの感性で創造する

数多くの江戸期をはじめとする貴重な雛形本は、古典の意匠を研究する上でなくてはならない資料です。そのまま写すのではなく、いかに現代女性の感性に触れるデザインに昇華させるかが問われるところです。はんなりとたおやかな雰囲気のものから、洗練された都会的な意匠まで「染の百趣」の名に負けないよう、柔軟な創造性で意匠力を高めていきたいと思います。

こだわり ❸ ・・・・ 上質の白生地

繊細な染めを表現するために
白生地の品質にこだわる

友禅本来の美を再現するには、土台となる白生地の品質が重要です。当社オリジナルの白生地は、糊や染料の浸透の加減を吟味し、糸目友禅に適した良質のものを、国内ですべて織り上げています。